ブックレット

危機管理概念の拡大と自治体政策
青山 佾
「今日これほど危機管理の議論が盛んになったのは、危機管理概念が拡大したからであり、概念の拡大は大いに危機管理という学問もしくは方法論の発展に寄与している」─。表題作は、都市政策・危機管理の専門家が、危機管理概念の歴史的な変容を、関東大震災以降の国内外の大災害での行政の対応などを踏まえて検証。これからの自治体のあるべき危機管理政策を多角的に論じた。
都市政策や、災害と教育の関係などをガバナンスの視点から考察した論文も併収。
http://jijipress-shop.com/SHOP/080.html
時事通信社「地方行政」連載
「危機管理概念の拡大と自治体政策」2017年7月10日付~8月21日付
「現代のガバナンスを考える」2016年7月4日付~11月14日付

●発行:2017年9月15日
●A5判・98頁

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『シリーズ都市政策』

ブックレット『シリーズ都市政策』発刊のことば

青山 佾

2004年、私たちは明治大学に公共政策大学院ガバナンス研究科を設置した。議員、首長、職員、ビジネスマン、市民活動家、学者、学生が地域を越え職種を超えて議論し互いに政策を研鑽する場である。このような機会を待ち望んでいた人は多くいて、思いのほか多様な人々がここに集まった。 ほとんどの人は2年間の課程で修士の学位を得たからといって目的を達するわけではなく、ここに学んだ縁を活かして継続的に自己の見識を磨き続ける途を選んだ。

その方途のひとつが『都市政策フォーラム』という、ガバナンス研究科修了者を中心とした自主的なネットワークで、海外との交流や国内フィールド調査、公開シンポジウム、勉強会などを通じて議論を重ね互いの知見や情報を交換している。

このブックレット『シリーズ都市政策』は、これらの活動のなかで得られた、具体的な問題提起・政策提言を世に問うことを目的としている。同時に、『都市政策フォーラム』に集う者たちから、市民、仲間、支持者、同志、家族そして愛する人たちへの連帯のメッセージという性格ももっている。

人類社会は、つねに進化を重ねてきた。そして今も、これからの世の中はどうあるべきか、具体的な政策はどうあるべきか、具体的な政策について熱く語り合っている人たちが現場に、そして地域にいることを多くの人に知ってほしい。ここに日本の希望があり、日本の未来があると思う。

本シリーズに対してできるだけ多くの批判を得て、それをまた私たちの政策研鑽の糧としていきたい。そういう気持ちで本シリーズを発刊した。その意を汲んで頂ければ幸いである。

【既刊】発刊順

No.1 貧困から現代が見える(青山佾・添野ふみ子)900円

No.4 生活保護と自治体(青山佾・立石泰広)1,000円

No.3 新しい都市計画制度はどうあるべきか(都市政策フォーラム)1,600円

No.2 ニューオーリンズと三宅島-交流の記録(青山佾・佐々木一如)2,000円

No.5 大田区のまちづくり(青山佾・松原忠義)

【予定】

No.6 大都市の防災(青山佾・早坂義弘)

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